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ス『生きいき憲法』
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学習講演会の
記録
「衆院比例定数削減とは何か」
日程:2009年12月21日(月)18:30〜19:30
会場:エデュカス東京・会議室
参加者:29人
講師:坂本修氏(弁護士)
1
事実として何が起こるか?
先の総選挙の結果は共産党9議席、社民党7議席(内3は選挙区)だが、共産が比例選挙で獲得した得票数は500万、社民は300万。これで議席を割り振
れば、共産34、社民21で合計55議席となる。この2党が55議席も有すれば政治は大きく変わるだろう。しかし、比例定数を80削減した場合、共産は
2、社民はゼロとなる。8000万票の支持を得ながらわずか2議席となる。このように民意が議席に反映されない仕組みは、国民主権・議会制民主主義に違反
する。80削減された場合の現実を直視する必要がある。
2
本当にやって来るのか?
そんな途方もない策動が本当に来るのか。自民も比例定数削減を唱えているから本当に来る。民主と自民が比例削減法案を出してきたとき、阻止することは至
難。法案提出の直前に反対運動を始めては遅い。2010年の参院選前から動き出さないと本当に危ない。
3
なんでそんなことをやるのか?
新自由主義改革で国民との間の矛盾が深まっている。しかし、彼らは自由に行える政治体制をつくるため比例定数を80削減しようとしている。彼らが求める
政治体制とは、鳩山首相が改憲論者で「新憲法草案」をすでに発表。天皇元首・戦力保持・国連決議で海外派兵を認める、という内容。小澤幹事長は1993年
に出版した「日本改造計画」で、湾岸戦争に自衛隊を派遣しようとしたが野党の反対で実現できなかった反省から、選挙制度を中選挙区から小選挙区に変更して
保守二大政党制にすると表明している。その背後には財界がいる。財界は二大政党制を協力に主張し、改憲まで主張している。事項政権崩壊後の政治体制として
本気で二大政党を求めている。のんびりはできない。
4
どうたたかうか?
待ちの姿勢では負ける。しかし勝利の条件はある。@相手には弱点がある。この間の「新自由主義改革」の実態を国民は知ったが、それは小選挙区比例代表並
立制という「政治改革」がもたらしたもの。その選挙制度から比例をさらに削減した場合にもたらすものが目に見えている。A今の選挙制度の下でも政権交代が
実現できたのだから、比例定数を削減する理由はない。B比例削減は共産・社民を国会から排除する、公明も同様。民主党の支持者はそれでいいと賛成するだろ
うか? こうして、問題点が国民の中に明らかになれば勝てる。9条改憲反対は多数派だ。比例削減で9条は守れるか? 守れないことは明白。
マスコミが定数削減の方向で動き出した。問題点を皆で話し合って欲しい。
※当日は、坂本弁護士が自費出版された『比例定数削減とは何か─あなたの一票が生きる時代に』を参加者全員に無料配布されました。比例削減の狙い、勝利の
展
望が鋭く分析されています。ぜひご一読ください。注文される方は東京法律事務所まで(03-3355-0611)。
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